Categories: 波起の雑記

松本哲也さん「歩きましょう」

「松本哲也」さん。

僕が彼の事を何か書くことは、
おこがましいですが、
同じ年で、今年再メジャーデビューをされた彼を
最大限の尊敬の気持ちを持って、
書かせて頂きます。

彼を知ったのは、
震災後、岩手県を頻繁に訪ねるようになってからでした。

至る所で聞く名前。

「いわて三陸復興食堂」

震災直後から、
岩手県の沿岸部を炊き出しキャラバンとして、
周り、物資提供から、炊き出し、イベントなど、
ずっとずっと続けてきた人たち。

店長は、
今は、岩手県大槌町の「おらが大槌復興食堂」にいる、
元さん。

正直、僕は、
彼らのストーリーを、歴史を知らないので、
知ったような事を書けません。

でも、
最初の接点は、
昨年の2月、
大槌町の「おらが大槌復興食堂」にいたら、
突然、次の日に大槌町で行われる

「いわて三陸復興食堂」

で、STAND WAVEとして歌ってくれませんか、
という依頼でした。

それから、
おおつちありがとうロックフェスティバルなど、
何度かの場面で、
松本哲也さんにお会いすることがありました。

哲也さんは、いつも
ベロンベロンに酔っ払っていました。

そして、ニコニコ笑っていました。
お酒好きの人だと思っていたんです。

昨年の8月、
大槌町吉里吉里のcafe & bar 「Ape」で、
松本哲也さんと、東京から来て下さったミュージシャンのライブを見ました。

その時の、曲間のMCで、
哲也さんが本当のことを語ってくれました。

震災後、
様々なアーティストが、
「復興ソング」
を作り、売上を寄付したり、被災された場所を訪ねたり。

その中には、
「売名行為」
と言われるような活動を、多々、目にすることがありました。

哲也さんを初めとした、
「いわて三陸復興食堂」
は、
まず岩手から、という想いだと、
店長の元さんから聞きました。

それが、
どう、話が曲がったのか、
哲也さんの活動が「売名行為」として言われることが多い。

だから、
お酒をいつも飲んで酔っ払っていないと、
苦しかったと。

そのMCを聞いているときに、
ボロボロ泣いていました。

表に、
人前に立つ、
ということは、
どれだけ苦しい事なのか。

映画「ユキヤナギ」。
松本哲也さん原作・主題歌。

一度はお蔵入りになった映画ですが、
今、再び光を浴びて上映されています。

そして、
哲也さん自身もメジャーレコード会社から、
再デビューをすることになりました。

このプロモーションビデオを見てもらえば分かるとおり、
僕は、彼が、
自ら、発信者になり、
今の岩手三陸を伝えていくのだと知りました。

ここには、
必ず「売名行為」といった、
ネガティブな言葉を投げかけてくる人もいるでしょう。

でも、
岩手三陸のみんなは知っています。
彼が、どれだけのものを背負って、
覚悟して、
大きな舞台に立とうとしているのかを。

そこにある、揺るぎない「絆」を感じることが出来ます。

僕が出来ることは、
僕が知る断片的な彼のことをこうしてブログなどで書き、
もしかしたら、全然違っているかもしれないけど、
このプロモーションビデオを見てもらえるきっかけ作りくらいです。

原曲は、
大槌町吉里吉里「Ape」の
RIA + ノリシゲ
リアさん、ノリさんの「歩きましょう」です。

レコーディングにお二人も参加し、
プロモーションビデオにも出演しています。

岩手三陸が恋しいです。

一人でも多くの方に、
この曲が届きますように。

沢山の願いと想いを込めて。

可児波起@STAND WAVE

ネイチャーヒップホップグループ「STAND WAVE」のリーダー。メジャーアーティスト。ラップ、歌い手、作詞家、作曲家、編曲家。「JASRAC」に登録。25年のキャリアを持ち「ネイチャーヒップホップ」のジャンルを確立。『生きる』や『大自然』をテーマに曲を作り上げてる。ラップや歌のほか、作詞・作曲家として多くのアーティストに楽曲提供。心に響くメッセージを歌詞に込めている

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可児波起@STAND WAVE
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