Categories: 波起の雑記

3月11日はとても辛かった

2013年3月11日
「東日本大震災」
から2年。

多くの方が亡くなった「三回忌の命日」

去年も、
この日を、我が町「横須賀市長井」ですごし、
今年も、
そうしました。

Facebook、Twitterなどを通じて、
被災された場所で、様々な慰霊祭やイベントが行われているのを見て、
なんだか、
この町にいることに罪悪感すら覚えたのですが、
大槌の拓ちゃんと以前話していたときに、

「3月11日は、本当は大槌にいたいけど、
なんか人の法事に土足で踏み込んでしまう気がして、、、」

と伝えると、それがいい、と言ってくれて、
だから、
自分が震災の当日、
この町の漁港にいたので、
今日は漁港にいました。

昨日の強風とはうってかわり、
穏やかな海でした。

ほとんどテレビは見ない生活なのですが、
朝のNHKのニュースだけは、
なんとなくいつもついていて、
そのニュースに「震災関連」の話題が増えてきて、
なんだか、
テレビが怖くなって、
昨日も今日も家ではテレビをつけませんでした。

ホームセンターに行ったときに、
たまたまついていたテレビや
病院の待合室のテレビから、

大槌や三陸が映し出され、
目を背けることもできず、なんとなく眺めていました。

もう日付は変わり、
3月12日。

今朝のニュースは、いつも通り「震災関連」の話題がなくなるでしょう。

11日まで、たくさんのテレビなどを見て、
自分の中に震災を風化させないように、
とか、
あの日何が起こったのかとか、
そういった意識を持っていたら、
今日12日の、
「祭の後」
のような
とてもとても寂しい雰囲気を耐えれる自信がなかったので、
あえて意識しないようにしていました。

でも、
意識しない、なんて出来なかった。

だから、
自分の中の矛盾が苦しくて、
朝から、ずっとお酒飲んでました。

14時46分、
Twitter見ながら、黙祷しました。

「声をあげること」

僕がこうして、
ブログを書いていますが、
めったなことでコメントがつくことはないですし、
時々、「いいね」ボタンが押されることはありますが、
ほぼ無反応です。

それでも、
ずっと見てくれている人がいて、
時々見てくれている人がいて、

もう、
STAND WAVEを初めて12年以上続けてきた、
こうした「日記」「ブログ」「コラム」のようなことで、
今の僕を知ってくれている人がいて、

だから、
ここで、いつも伝えたいと思っていました。

それが、
FacebookやTwitterは「反応がある」ことにより、
手応えみたいなのを、錯覚的に感じ始めてしまい、

もっと伝えなくては、
もっと声をあげなくては、

と、
力が入り、
ミスコミュニケーションが多発し、
日々、
SNSに翻弄されはじめているのを感じています。

だから、
この、ずっと続けてきた
STAND WAVEの可児波起としてのブログ以外は、
しばらく
「手放したい」
と思ったのです。

双方向でなくていいと。

この震災以降、

「情報」
のスピード感の重要性を感じ、
積極的に使いこなそうとしてきましたが、
最後は、
「情報の渦に飲み込まれ」
ていました。

我が家には、
iPhone:2台
iPad:2台
Macノート:2台
Macデスクトップ:1台

どこからでも、
際限なく、ネットワークにアクセス出来てしまい、
気がつくと電源を入れ、
アプリのボタンを押し、
こんな日々でした。

情報が多すぎるあまり、
3月11日がとても怖かったんです。

「自分が自分で選択し、自分であればいい」

なのに、

「みんなが何してるか即座に分かってしまうから、不安や焦りが生まれる」

という、ことに気付いた日でもありました。

今日、一番驚いたニュースは、

先日、どうしても知りたくて訪ねた、
沖縄県名護市「辺野古」。

基地問題。

たくさん話して、
海をちゃんと守りたい、
基地をなくしたい、

つまり、
全てまとめて

「戦争がなくなって欲しい」

と願ったのですが、

名護漁協が、
辺野古の埋め立てを了承しました。

珊瑚豊かな海に、
コンクリートを流し込んだら、
繊細な海は、死にます。

数年で、
とかではなく、
一瞬で海は死にます。

僕の家の前の海も、
山を削り、住宅街を作ったので、
大量の赤土が流れ込み、
半分死にかかっています。

海苔を作れなくなりました。
魚がいなくなりました。

辺野古で出会い、
沢山お話しを聞かせてくれた女性が、
後日手紙とDVDを送ってくれました。

「あなたの基地問題に対する熱意に感動しました」

と。
そして、辺野古のある「大浦湾」の海の映像のDVD。

こうして人は繋がっていきます。

その女性は「私はインターネットはやらないの」と言っていました。

手書きの手紙は、
とても嬉しかったんです。

御礼を、直接会いに行って言おうと思っていた矢先の、
このニュース。

今、
何が起こっているのかを実感します。

原発は再稼働し、
TPPに参加し、
オスプレイは配備され、
円安で様々なものが値上がりし、
被災地の復興は遅れ、
放射能への賠償は打ち切られ、
中国と韓国と北朝鮮と日本とアメリカが、
みんな戦争をしようとしていて、

「誰かのせい」
にしたくてしょうがなく見えます。

「自分で選択して生きること」

2011年3月11日を経験し、
誓ったことです。

脈略もなく、
3月12日の深夜に書き綴ったのは、
今の、
僕の心の中の、

「混乱」

です。

まだ、寝れなそうなので、
もうしばらく、電気を消して目をつぶってます。

可児波起@STAND WAVE

ネイチャーヒップホップグループ「STAND WAVE」のリーダー。メジャーアーティスト。ラップ、歌い手、作詞家、作曲家、編曲家。「JASRAC」に登録。25年のキャリアを持ち「ネイチャーヒップホップ」のジャンルを確立。『生きる』や『大自然』をテーマに曲を作り上げてる。ラップや歌のほか、作詞・作曲家として多くのアーティストに楽曲提供。心に響くメッセージを歌詞に込めている

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可児波起@STAND WAVE
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