この記事の要約です♫
R&Bの歴史を彩る有名アーティストとその代表曲を時代別に紹介。ルーツからモータウン、ファンク、ネオソウル、オルタナティブR&Bまで、ジャンルの変遷をたどる。STAND WAVEのボーカリスト可児波起が、プロの音楽家の視点からR&Bの魅力に迫る。
こんにちは、STAND WAVEのボーカル、可児波起です。僕たちSTAND WAVEは、1998年に結成されたネイチャーヒップホップグループで、今年でメジャーデビュー25周年を迎えました。音楽活動を通して、生きることや自然の大切さを歌い続けてきた僕たちですが、今回は僕が尊敬するR&Bアーティストについてお話ししたいと思います。
R&Bは、リズム・アンド・ブルースの略称で、ソウルミュージックやファンクなどのジャンルから派生した音楽スタイルです。1940年代に誕生したR&Bは、時代とともに進化を遂げ、多くの有名アーティストを輩出してきました。彼らの音楽は、世界中の人々に愛され、音楽シーンに大きな影響を与えてきたのです。
本記事では、R&Bの歴史を振り返りながら、時代別に有名アーティストとその代表曲を紹介していきます。R&Bファンの方はもちろん、これからR&Bを知りたい方にも、ぜひ読んでいただきたい内容となっています。それでは、一緒にR&Bの世界に浸っていきましょう！
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第一部：1940年代〜1950年代のR&B
R&Bの誕生とブルースの影響
1940年代、R&Bはブルースやジャズから派生したジャンルとして誕生しました。当時のR&Bは、ブルースのような哀愁漂うメロディーに、ジャズのリズムを取り入れた音楽性が特徴的でした。この時代を代表するアーティストとして、次の2組が挙げられます。
ルイ・ジョーダン
ルイ・ジョーダンは、1940年代に活躍したサックス奏者で、R&Bの先駆者と呼ばれています。彼の代表曲は、アップテンポなリズムとユーモアあふれる歌詞が特徴の「Choo Choo Ch’Boogie」や、ブルースとR&Bの要素を融合させた「Saturday Night Fish Fry」などがあります。
ビッグ・ジョー・ターナー
ビッグ・ジョー・ターナーは、力強い歌声とブルースのフィーリングを持ち合わせたシンガーです。代表曲の「Shake, Rattle and Roll」は、後にエルヴィス・プレスリーがカバーしたことでも知られています。ターナーの歌声は、R&Bとロックンロールの架け橋となりました。
ドゥーワップの登場
1950年代になると、ストリートコーナーで歌われていたハーモニーグループの歌唱スタイル「ドゥーワップ」がR&Bに取り入れられるようになりました。ドゥーワップを代表するグループとして、以下の2組が挙げられます。
ザ・ムーングロウズ
ザ・ムーングロウズは、1950年代に活躍した男性ボーカルグループです。彼らの代表曲「Sincerely」は、ドゥーワップの名曲として知られ、後にマイケル・ジャクソンもカバーしています。
ザ・フラミンゴス
ザ・フラミンゴスは、美しいハーモニーを響かせたボーカルグループで、代表曲の「I Only Have Eyes for You」は、ドゥーワップの最高傑作の1つとされています。
R&Bの初期の頃は、ブルースやジャズの影響を色濃く受けつつ、ドゥーワップというボーカルスタイルを取り入れることで、独自の音楽性を確立していきました。次の第二部では、1960年代から1970年代のR&Bについて見ていきたいと思います。
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第二部：1960年代〜1970年代のR&B
モータウンとソウルミュージックの隆盛
1960年代に入ると、デトロイトを拠点とするモータウン・レコードが設立され、R&Bはソウルミュージックへと進化を遂げました。モータウンは、数多くの有名アーティストを輩出し、R&Bの黄金期を築いたレーベルとして知られています。
スモーキー・ロビンソン
スモーキー・ロビンソンは、シルクのようになめらかな歌声を持つシンガーで、モータウンの代表的なアーティストの1人です。彼が率いるグループ、ザ・ミラクルズの代表曲「The Tears of a Clown」は、ソウルフルなメロディーとハートフルな歌詞が印象的な名曲です。
マーヴィン・ゲイ
マーヴィン・ゲイは、社会派メッセージと洗練されたサウンドで知られるシンガーソングライターです。代表曲の「What’s Going On」は、ベトナム戦争や公民権運動といった社会問題に向き合った楽曲で、R&Bの枠を超えた普遍的なメッセージ性を持っています。
ファンクの台頭
1970年代に入ると、ファンクがR&Bの新たな潮流として台頭してきました。ファンクは、リズムセクションを重視し、グルーヴ感のある音楽性が特徴です。ファンクを代表するアーティストとして、以下の2組が挙げられます。
ジェームス・ブラウン
ジェームス・ブラウンは、「ソウルの帝王」と呼ばれ、ファンクの生みの親とも称されるシンガーです。彼の代表曲「Get Up (I Feel Like Being a) Sex Machine」は、リズミカルなグルーヴとブラウンの力強い歌声が魅力の1曲です。
スライ&ザ・ファミリー・ストーン
スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、サイケデリックな要素を取り入れたファンクバンドで、代表曲の「Dance to the Music」は、自由奔放なサウンドと社会的メッセージが融合した名曲として知られています。
1960年代から1970年代にかけて、R&Bはソウルミュージックやファンクといった新たなサブジャンルを生み出し、より洗練された音楽性へと進化を遂げました。僕自身、この時代のアーティストから多くのインスピレーションを受け、音楽活動に役立てています。次の第三部では、1980年代以降の現代R&Bについて探っていきたいと思います。
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第三部：1980年代以降の現代R&B
ニュージャック・スウィングの登場
1980年代半ば、プロデューサーのテディ・ライリーを中心に、ニュージャック・スウィングというR&Bの新しいスタイルが生まれました。ニュージャック・スウィングは、ヒップホップのリズムとR&Bのメロディーを融合させた音楽性が特徴です。
ボビー・ブラウン
ボビー・ブラウンは、ニュージャック・スウィングを代表するシンガーの1人です。彼の代表曲「My Prerogative」は、アグレッシブなビートとブラウンの力強い歌声が印象的な楽曲で、ニュージャック・スウィングの代表的なヒット曲の1つとなりました。
ニュー・エディションとベル・ビブ・デヴォー
ニュー・エディションは、ボビー・ブラウンが在籍していたボーイズグループで、ニュージャック・スウィングの先駆者的存在です。グループ脱退後、リッキー・ベルらを中心に結成されたベル・ビブ・デヴォーも、ニュージャック・スウィングを代表するグループとして活躍しました。
ネオソウルの台頭
1990年代後半になると、ネオソウルと呼ばれるR&Bの新しい潮流が生まれました。ネオソウルは、70年代のソウルミュージックを現代的にアレンジした音楽性が特徴で、よりオーガニックなサウンドを追求しています。
アリシア・キーズ
アリシア・キーズは、ネオソウルを代表するシンガーソングライターで、ピアノを弾きながら歌うスタイルが印象的です。彼女の代表曲「Fallin’」は、ソウルフルなピアノとキーズの情感豊かな歌声が魅力の名バラードです。
D’Angelo
D’Angeloは、ネオソウルの先駆者的存在で、70年代のソウルミュージックを現代的に解釈したサウンドが特徴です。代表曲の「Brown Sugar」は、オーガニックなグルーヴとD’Angeloのセクシーな歌声が融合した名曲として知られています。
現代のR&Bは、ニュージャック・スウィングやネオソウルといった新しいサブジャンルを生み出しながら、時代とともに進化を続けています。僕自身、プロデュースする際にこれらのサウンドを取り入れ、新しい表現を追求しています。次の第四部では、2000年代以降の最新のR&Bシーンについて見ていきたいと思います。
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第四部：2000年代以降の最新R&B
オルタナティブR&Bの登場
2000年代後半から、オルタナティブR&Bと呼ばれる実験的で先鋭的なR&Bのスタイルが注目を集めるようになりました。オルタナティブR&Bは、エレクトロニックミュージックやインディーロックの要素を取り入れ、既存のR&Bの枠組みにとらわれない音楽性が特徴です。
フランク・オーシャン
フランク・オーシャンは、オルタナティブR&Bを代表するシンガーソングライターで、繊細な歌詞とエクスペリメンタルなサウンドが魅力です。彼のアルバム「channel ORANGE」は、グラミー賞にノミネートされ、批評家から高い評価を受けました。
ザ・ウィークエンド
ザ・ウィークエンドは、ダークでムーディーなサウンドが特徴のシンガーで、オルタナティブR&Bシーンを牽引する存在の1人です。代表曲の「Can’t Feel My Face」は、キャッチーなメロディーとグルーヴ感のあるビートが印象的な楽曲です。
現代R&Bとヒップホップの融合
現代のR&Bシーンでは、ヒップホップとの融合が進んでおり、ラップとR&Bを組み合わせたスタイルが主流となっています。この傾向を代表するアーティストとして、以下の2組が挙げられます。
ドレイク
ドレイクは、ラップとR&Bを融合させたスタイルで知られるアーティストで、感情的な歌詞とメロウなサウンドが特徴です。彼の代表曲「Hotline Bling」は、R&Bとヒップホップの要素を巧みに組み合わせた楽曲で、大ヒットを記録しました。
SZA
SZAは、ネオソウルとオルタナティブR&Bを融合させたスタイルで注目を集めるシンガーソングライターです。彼女のデビューアルバム「Ctrl」は、繊細なボーカルとインディーロック的なサウンドが融合した意欲作として高く評価されています。
2000年代以降のR&Bシーンは、オルタナティブR&Bの台頭やヒップホップとの融合など、多様化が進んでいます。アーティストたちは、従来のジャンルの枠にとらわれず、新しいサウンドを追求し続けています。僕自身、プロデューサーとしてこれらの最新トレンドを常にチェックし、自身の音楽制作に活かしています。R&Bは、これからも進化を続ける魅力的なジャンルであり続けるでしょう。
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よくある質問
Q1. R&Bとソウルミュージックの違いは何ですか？
A1. R&Bとソウルミュージックは密接に関連していますが、厳密には異なるジャンルです。R&Bはリズム・アンド・ブルースの略称で、ブルースやジャズから派生した音楽スタイルです。一方、ソウルミュージックは、R&Bをルーツに持ちつつ、ゴスペルや教会音楽の影響を受けて発展したジャンルで、よりスピリチュアルで感情的な歌唱が特徴です。
Q2. R&Bを聴き始めるにあたって、おすすめのアーティストは誰ですか？
A2. R&Bを聴き始めるなら、まずは歴史に名を残す偉大なアーティストから始めるのがおすすめです。スティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、アレサ・フランクリンなどの古典的なアーティストや、マイケル・ジャクソン、プリンス、ホイットニー・ヒューストンといった80年代から90年代にかけて活躍したスーパースターがいい入門となるでしょう。
Q3. 最近のR&Bシーンで注目すべきアーティストは誰ですか？
A3. 最近のR&Bシーンでは、ケンドリック・ラマー、ザ・ウィークエンド、ケイレブ・キャラウェイ、SZA、ジャネール・モネイ、アンダーソン・パークなどが注目を集めています。彼らは、従来のR&Bの枠にとらわれない革新的なサウンドを追求し、ジャンルの可能性を広げています。
Q4. R&Bのプロデュースを始めるために必要な機材は何ですか？
A4. R&Bのプロデュースを始めるには、まずはコンピューターとDAW（デジタル・オーディオ・ワークステーション）ソフトが必要です。代表的なDAWとしては、Logic Pro、Ableton Live、FL Studioなどがあります。また、マイクやオーディオインターフェース、MIDIキーボードなどの周辺機器も揃えると良いでしょう。
Q5. R&Bのボーカルを上達させるコツはありますか？
A5. R&Bのボーカルを上達させるには、正しい発声法を身につけることが重要です。腹式呼吸を意識し、声を無理なく出すことを心がけましょう。また、音程やリズムをしっかりと把握し、感情を込めて歌うことも大切です。定期的な練習を積み重ね、自分の歌声に磨きをかけていくことが上達への近道となります。
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まとめと感想
本記事では、1940年代から現代に至るまでのR&Bの歴史を、時代ごとに有名アーティストとその代表曲を交えながら紹介してきました。R&Bは、ブルースやジャズをルーツに持ち、ソウルミュージックやファンク、ヒップホップなどの様々なジャンルを取り入れながら進化を続けてきた音楽ジャンルです。
偉大なアーティストたちは、それぞれの時代の音楽シーンに革新をもたらし、R&Bの可能性を広げてきました。ルイ・ジョーダンやビッグ・ジョー・ターナーといった初期のパイオニアから、スモーキー・ロビンソンやマーヴィン・ゲイなどのモータウンの巨匠、そしてフランク・オーシャンやザ・ウィークエンドに代表される現代のアーティストに至るまで、R&Bは常に時代の最先端を走り続けています。
僕自身、STAND WAVEのメンバーとして音楽活動を続ける中で、R&Bから多大な影響を受けてきました。R&Bのグルーヴ感やソウルフルな歌声は、僕たちの音楽の根幹をなすものです。同時に、時代とともに変化し続けるR&Bの姿勢から、常に新しいサウンドを追求するインスピレーションを得ています。
これからもR&Bは、新たなアーティストとともに進化を続けていくことでしょう。そして、古くから続くR&Bの伝統と革新的な精神が、次の時代の音楽シーンを切り拓いていくはずです。音楽を愛する全ての人々に、R&Bの魅力が届くことを願ってやみません。