
この記事の要約です♫
この記事では、「音が良い」とは具体的にどういうことなのかを解説し、音質を決める重要な要素を初心者向けに分かりやすく説明します。
音質とは、音の鮮明さやバランス、広がりなど、聴こえる音全体の品質を指します。音が良いと感じるためには、いくつかの要素が関わっています。まず、周波数特性が重要です。これは低音から高音までの幅広い音域を、どれだけ忠実に再生できるかを示し、これが整っていると、音楽や音声が自然に聴こえます。
次に、ダイナミックレンジも音質に大きく影響します。これは音の強弱の幅を表し、音が豊かで立体感を持って感じられるかどうかに関連します。小さな音から大きな音までの幅が広いほど、より臨場感のある音質が得られます。
音場や定位感も考慮すべき点です。音場とは音が広がる空間のことで、スピーカーやヘッドホンによって異なります。定位感は音源がどこにあるかを正確に感じられる能力で、これにより音の配置や距離感が明確になります。
最後に、歪みの少なさが挙げられます。歪みが少ない音は、クリアで耳に優しい音となり、長時間聴いていても疲れにくくなります。
初心者の方でも、これらの要素を意識すれば、音質の違いを理解し、自分にとって「音が良い」と感じる環境を見つけることができます。

こんにちは。STAND WAVEのラッパー兼歌い手の可児波起です。僕たちSTAND WAVEは、1998年に結成されたネイチャーヒップホップグループで、今年でメジャーデビュー25周年を迎えました。
音楽制作において、「音が良い」という言葉をよく耳にしますが、具体的にどういうことを指すのでしょうか?音質を決める要素は複雑で、特に初心者にとっては理解するのが難しいトピックかもしれません。
そこで今回は、プロの音楽家である僕の経験と知識を活かして、「音が良い」とはどういうことなのか、音質を決める様々な要素について、初心者の方にもわかりやすく解説していきたいと思います。
長年、作詞作曲やレコーディングに携わってきた僕ならではの視点で、音作りのコツや、使用機材の選び方など、音質向上に役立つ情報をお届けします。また、音楽制作の現場で出会ったエピソードなども交えながら、楽しく学べる内容になっているので、ぜひ最後までご覧ください。
それでは、「音が良いとはどういうことか?音質を決める要素を初心者向けに解説」というテーマで、ブログ記事を始めていきましょう。
第一部:音が良いとは何か?

音が良いという表現の意味
音楽を聴いていて、「この曲、音が良いね」というフレーズを耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。でも、具体的に「音が良い」とはどういう意味なのでしょう。
音が良いとは、聴いていて心地良く、ストレスを感じない状態
簡単に言うと、「音が良い」とは、聴いていて心地良く、ストレスを感じない状態のことを指します。音楽を聴いているときに、耳に痛みを感じたり、音がこもって聞き取りにくかったり、特定の音が突出して不快だったりすると、「音が良くない」と感じるでしょう。
逆に、音のバランスが取れていて、聴いていて自然で心地良い状態が「音が良い」ということなのです。
音楽ジャンルによって、良い音の基準は異なる
ただし、音楽のジャンルによって、良い音の基準は少し異なります。例えば、ロックやヘビーメタルでは、ある程度の歪みや迫力のある音が求められる一方、クラシックやジャズでは、より自然で繊細な音が好まれる傾向にあります。
僕たちSTAND WAVEのネイチャーヒップホップは、自然をテーマにしているので、澄んだ音を大切にしています。まるで、森の中で音楽を奏でているようなイメージで、リラックスできる音作りを心がけているんです。
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音質を決める3つの要素

では、良い音質を実現するには、何が重要なのでしょうか。音質を決める要素は大きく分けて3つあります。
1. 周波数特性
1つ目は、周波数特性です。音は、低音から高音まで、様々な周波数帯域の音が組み合わさって構成されています。
音楽制作において、各楽器や音が適切な周波数帯域に収まっていることが重要です。特定の周波数帯域に音が偏ってしまうと、聴いていて不自然さを感じるでしょう。
逆に、各音がバランス良く配置されていると、聴いていて心地良く、自然な印象を受けます。
2. ダイナミックレンジ
2つ目は、ダイナミックレンジ、つまり音の大小の幅です。
ダイナミックレンジが狭すぎると、音楽に迫力がなくなり、物足りなく感じるでしょう。かと言って、ダイナミックレンジが広すぎると、音量の差が大きくなりすぎて、リスニングしづらくなってしまいます。
適度なダイナミックレンジを維持することで、メリハリのある、聴きやすい音楽に仕上がります。
3. 歪み率
3つ目は、歪み率です。歪みとは、信号が増幅される際に、元の信号から変化してしまうことを指します。
歪みが多すぎると、音が汚れて聴こえたり、耳に不快感を与えたりします。特に、低音域の歪みは、音の芯を損ねる原因になります。
適切に歪みをコントロールすることで、クリアで透明感のある音を実現できるのです。
僕がレコーディングで使用しているCubaseやStudio Oneには、歪みを最小限に抑える機能が搭載されていて、音質向上に役立っています。
以上が、音質を決める3つの要素です。次の第二部では、これらの要素を踏まえて、より良い音作りのコツについて解説していきます。
第二部:良い音作りのコツ

音作りの基本は、EQとコンプレッサー
良い音質を実現するために、欠かせないのがEQ(イコライザー)とコンプレッサーの使い方です。
EQで周波数バランスを整える
EQは、音の周波数バランスを調整するエフェクターです。各楽器や音声の周波数帯域を適切に設定することで、音の明瞭度や自然さが向上します。
例えば、ボーカルの場合、1〜2kHz辺りを少しブーストすることで、声の輪郭がはっきりとして、聴き取りやすくなります。逆に、ギターの場合、500Hz辺りを控えめにすることで、音の輪郭がスッキリとしてきます。
僕がよく使うEQプラグインは、FabFilter Pro-Qです。直感的な操作性と高い音質で、多くのプロのエンジニアにも支持されています。
コンプレッサーでダイナミックレンジをコントロール
コンプレッサーは、音の大小の差を調整するエフェクターです。音量の変化が大きすぎる部分を圧縮することで、全体的に音量のバランスが取れた状態にできます。
コンプレッサーを使う際は、アタックタイムとリリースタイムの設定が重要です。アタックタイムが短すぎると、音の立ち上がりが不自然になり、長すぎると音が平べったくなってしまいます。
また、リリースタイムが短すぎると、音が途切れた感じになり、長すぎるとリバーブのような効果が出てしまうので注意が必要です。
私がよく使うコンプレッサープラグインは、Waves社のCLA-2Aです。温かみのある音質で、ボーカルやベースの処理に重宝しています。
適切なレベルバランスを保つ
音質を高めるために、もう1つ重要なのが、各トラックのレベルバランスです。
フェーダーを活用して、バランスを調整
DAWソフトのミキサー画面で、各トラックのフェーダーを調整することで、楽器間のバランスを整えます。
大まかなバランスが決まったら、EQやコンプレッサーを使って、さらに細かく音を調整していきます。その際、常に全体のバランスを意識することが大切です。
僕の場合、ドラムとベース、そしてボーカルのバランスを最優先に考えます。リズム隊が安定していないと、曲全体が散漫な印象になってしまうので、特に念入りに調整しますね。
音圧のピークに注意
音圧のピークが高すぎると、音割れや歪みの原因になります。メーターを確認しながら、適切な音圧レベルに収まるように調整しましょう。
デジタル録音の場合、ピークレベルが0dBを超えないように注意が必要です。アナログ録音の場合は、テープの特性もあるので、少し余裕を持たせた方が良いでしょう。
以上が、良い音作りのコツになります。次の第三部では、機材選びのポイントについて解説します。
第三部:機材選びのポイント

良い音作りには、適切な機材選びも欠かせません。ここでは、初心者の方でも押さえておきたい、機材選びのポイントを解説します。
オーディオインターフェイスを選ぶ際の注意点
オーディオインターフェイスは、楽器や音声をデジタルデータに変換し、コンピューターに取り込むための機材です。
十分な入出力を備えているか確認
オーディオインターフェイスを選ぶ際は、まず、必要な入出力の数を確認しましょう。楽器の数や、同時に録音したいトラック数によって、必要なチャンネル数が変わってきます。
余裕を持って、必要チャンネル数より多めの製品を選ぶのがおすすめです。
音質の良さで選ぶ
オーディオインターフェイスの性能は、音質に直結します。できるだけ高品質な製品を選ぶことで、録音した音の質が向上します。
特に、マイクプリアンプの品質は重要です。ノイズが少なく、音の解像度が高いものを選びましょう。
僕がおすすめするのは、Focusrite社のScarlett シリーズです。手頃な価格帯ながら、高品質のマイクプリアンプを搭載していて、コストパフォーマンスに優れています。
モニタースピーカーの選び方
音作りにおいて、正確なモニタリング環境を整えることは非常に重要です。そのために欠かせないのが、モニタースピーカーです。
目的に合ったモニタースピーカーを選ぶ
モニタースピーカーは、用途に合わせて選ぶことが大切です。例えば、ミックス用のスピーカーであれば、できるだけフラットな特性を持ったものが適しています。
一方、マスタリング用のスピーカーは、ある程度の個性を持ったものを選ぶのが一般的です。
予算的に厳しい場合は、ミックス用とマスタリング用を兼ねたオールラウンダーなスピーカーを選ぶのも良いでしょう。
部屋の大きさに合ったサイズを選ぶ
モニタースピーカーは、部屋の大きさに合ったサイズを選ぶことが重要です。小さすぎるスピーカーを大きな部屋で使うと、低音が不足してしまいます。
逆に、大きすぎるスピーカーを小さな部屋で使うと、低音が過剰になり、バランスが崩れてしまうでしょう。
できるだけ、使用する部屋の大きさに合ったサイズのスピーカーを選ぶようにしましょう。
僕が愛用しているのは、YAMAHA社のHS8です。8インチウーファーを搭載した、パワフルでバランスの取れた音が特徴です。スタジオでのミックス作業に最適だと感じています。
以上が、機材選びの基本的なポイントになります。次の第四部では、音作りに関する僕なりのこだわりを紹介します。
第四部:音作りへのこだわり

ここまで、音が良いとは何か、良い音作りのコツ、機材選びのポイントについて解説してきました。最後に、僕自身の音作りへのこだわりを紹介したいと思います。
歌詞のメッセージを音で表現する
僕にとって、音作りで最も大切にしているのは、歌詞のメッセージを音で表現することです。
言葉の持つニュアンスを大切にする
歌詞には、言葉として伝えたいメッセージがあります。そのメッセージを、音楽でどのように表現するか。それが、僕の音作りの出発点です。
例えば、切ない気持ちを表現したい場合は、少しハーモニーを複雑にしたり、リバーブを多めにかけたりして、音に奥行きを持たせます。
一方、前向きで明るいメッセージの場合は、シンプルなコード進行にして、音数を絞ることで、より直接的に感情を伝えるようにしています。
歌のニュアンスに合わせて音を調整する
歌詞のメッセージを表現するために、ボーカルの歌い方にも注目します。例えば、力強く歌っている部分は、音にも張りを持たせるように、EQでボーカルの輪郭を際立たせます。
逆に、ささやくように歌っている部分は、音数を減らして、より繊細な表現になるように調整します。
常に、歌のニュアンスに合わせて音作りを行うことで、メッセージがより伝わりやすくなると考えているんです。
自然の中にインスピレーションを求める
STAND WAVEの音楽には、自然をテーマにしたものが多くあります。その背景には、自然の中にインスピレーションを求める僕たちの姿勢があります。
自然の音を録音する
時には、森の中で鳥のさえずりを録音したり、川のせせらぎを録音したりすることがあります。そうして録音した自然の音を、曲の中に取り入れることで、より自然に近い音作りを目指しています。
例えば、アルバム「Green Forest」の中の「Morning Dew」という曲では、実際に森で録音した小川の音を使用しました。自然の音が織り成すハーモニーは、リスナーを森の中に誘うような効果があると思うんです。
自然に囲まれた環境で制作する
都会の喧騒から離れ、自然に囲まれた環境で制作することも、僕たちのこだわりの1つです。
山小屋にスタジオを構えたり、海辺の別荘で合宿しながら曲を作ったりすることで、自然から受けるインスピレーションを大切にしています。
そうして出来上がった音楽は、リスナーの心に自然の風景を描くような、癒しの効果があるのではないでしょうか。
以上が、可児波起の音作りへのこだわりです。音楽を通して、メッセージを伝えること。そして、自然の中にインスピレーションを求めること。その2つを大切にしながら、これからも音作りを続けていきたいと思います。
次のパートでは、音が良いことに関する、よくある質問にお答えしていきます。
よくある質問

Q1. 音作りが上手くなるために、まず何から始めれば良いですか?
A1. まずは、自分の耳を鍛えることから始めましょう。たくさんの音楽を聴いて、良い音とそうでない音の違いを意識的に感じ取るトレーニングが大切です。
そして、自分の作りたい音楽のイメージを明確にすること。目指すべき方向性が定まれば、そこに向かって努力を重ねていくことができます。
音作りのスキルは、一朝一夕では身につきません。日々の積み重ねが大切だと、僕は考えています。
Q2. 音作りにおける、コツやポイントを教えてください。
A2. 音作りのコツは、各音のバランスを意識することです。特定の音が突出しすぎていたり、逆に埋もれてしまっていたりすると、全体のバランスが崩れてしまいます。
EQやコンプレッサーを使って、各音を適切な位置に配置することが重要ですね。また、パンニングを効果的に使うことで、音の立体感を出すこともできます。
そして、音楽のジャンルやイメージに合った音色を選ぶことも大切です。例えば、ウォームでアナログっぽい音を出したいなら、ヴィンテージ機器を使ったり、テープシミュレーターを使ったりすると良いでしょう。
Q3. 自宅で音楽制作をする際に、最低限必要な機材は何ですか?
A3. 自宅で音楽制作をする際に、最低限必要なのは、コンピューター、DAWソフト、オーディオインターフェイス、モニタースピーカー(またはヘッドフォン)、そしてMIDIキーボードです。
コンピューターとDAWソフトは、音楽制作の心臓部とも言える存在。Logic ProやCubase、Studio Oneなど、自分が使いやすいものを選びましょう。
オーディオインターフェイスは、楽器や音声をデジタルデータに変換するために必要です。モニタースピーカーやヘッドフォンは、正確なモニタリング環境を整えるために欠かせません。
そして、MIDIキーボードがあれば、シンセサイザーの音を奏でたり、コードを入力したりと、制作の幅が広がります。
予算と相談しながら、自分に合った機材を揃えていくのが良いでしょう。
Q4. プロのエンジニアに音をチェックしてもらうことは、音作りに役立ちますか?
A4. はい、プロのエンジニアに音をチェックしてもらうことは、とても役立ちます。
自分では気づかなかった音の問題点を指摘してもらえたり、改善点のアドバイスをもらえたりと、客観的な意見を得られるのは大きなメリットです。
また、プロのエンジニアの仕事を間近で見ることで、音作りのテクニックを学ぶこともできます。
ただし、人によって音の好みは異なるので、鵜呑みにするのではなく、自分の音楽性と照らし合わせながら、アドバイスを取り入れていくことが大切だと思います。
Q5. 良い音作りには、費用はどのくらいかかりますか?
A5. 良い音作りには、ある程度の費用は必要になります。特に、機材にはお金がかかるので、初期投資が大きくなる傾向にあります。
ただし、最新の高価な機材がなくても、工夫次第で良い音は作れます。例えば、無料のプラグインを活用したり、古い機材を modificate したりと、アイデア次第で道は開けるはずです。
大切なのは、お金をかけることではなく、自分の感性を磨き、音楽に対する想いを大切にすることだと、僕は考えています。
予算の範囲内で、できる限りのことをするという姿勢で、音作りに臨むのが良いでしょう。
以上が、音が良いことに関する質問への回答です。音作りは奥が深いので、これからも学び続けていきたいと思います。
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まとめと感想

この記事では、「音が良い」とはどういうことなのか、プロの音楽家の視点から解説してきました。音質を決める要素として、周波数特性、ダイナミックレンジ、歪み率の3つを挙げ、それぞれの重要性を説明しました。
また、良い音作りのコツとして、EQとコンプレッサーの使い方、レベルバランスの調整方法などを紹介しました。機材選びのポイントでは、オーディオインターフェイスとモニタースピーカーの選び方について、初心者の方にもわかりやすく解説しました。
さらに、私自身の音作りへのこだわりとして、歌詞のメッセージを大切にすること、自然からインスピレーションを得ることの2点を挙げ、具体的な制作エピソードを交えながら説明しました。
そして最後に、音が良いことに関する質問に答える形で、音作りを学ぶ際のポイントやコツ、必要な機材、プロのアドバイスの重要性などについて、私なりの考えを述べました。
改めて振り返ってみると、音作りには正解がないということを実感します。機材や技術も大切ですが、何より重要なのは、音楽に対する想いや感性だと思うのです。
たとえ高価な機材を使っていなくても、音楽に真摯に向き合う姿勢があれば、きっと良い音楽は生まれるはず。逆に、最新の機材を揃えていても、音楽への愛情が欠けていれば、心に響く音楽は作れないでしょう。
だからこそ、機材にこだわるあまり、本質を見失わないことが大切だと、私は考えています。
音楽制作に正解はありません。自分の感性を信じて、試行錯誤を繰り返すことが、良い音作りへの近道なのだと思います。
長年、音楽に携わってきた私にとっても、まだまだ学ぶことは多くあります。これからも謙虚な気持ちを忘れずに、より良い音を追求し続けていきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。この記事が、音楽を愛する全ての人の一助となれば幸いです。