おじいちゃんの手
岐阜県可児郡御嵩町。
僕の名字でもある「可児」のルーツがあります。
おじいちゃん「可児一郎」。
96歳で亡くなりました。
最後の別れは、
とても寂しく、
でも、
温かく幸せな時間でした。
とても長生きで、
天寿を全うしたと思いますが、
それでも、
「死」
という絶対的なものは、
心に大きな喪失感を持ってきます。
坊主頭にメガネ。
おじいちゃんの遺影は、
まるで、僕のようでした。
STAND WAVEが
2006年に全国発売したミニアルバム
「大樹」
その中に
「Healing of life」
という曲があります。
この曲は、おじいちゃんとの交流を描いた曲です。
泥だらけの手
しわしわの顔
必死に生きた
激動の中を
そんな あなたの後ろ姿
寡黙な生き方が とても好きだ
僕はこう唄っています。
いつしかおじいちゃんと、
別れ際に握手をするようになりました。
とても自然にお互いに手を出します。
その時の温もりを覚えいてます。
納棺の時に、握った
冷たいおじいちゃんの手は、
なにか、
絶対的にかなわない、
儚さを伝えてきました。
僕は、
1年の中で、
5月が一番好きです。
青い空と、
はじけるような緑と、
柔らかい風と、
9年前の5月に亡くなった、おばあちゃん
今年の5月に亡くなった、おじいちゃん
いつも仲良しの二人でした。
2014.06.01
2023.10.30
波起の雑記