東日本大震災では、
24年9月の段階で
行方不明の方が2,800人以上いらっしゃいます。
阪神大震災では、今現在行方不明の方は3人です。
震災後知り合った方で、
ご家族がまだ行方不明の方に何人にも出会いました。
供養できないまま、三回忌が近づいています。
「瓦礫」を「我歴」と書いている人がいました。
今の科学技術ではDNA鑑定で、
髪の毛1本でも人を特定出来たりします。
だから「我歴」の中や、
海底探索にご家族の証を探している方が沢山いらっしゃいます。
岩手県大槌町の安渡や赤浜には
「我歴」がまだまだ高く積み上げられ、
1年以上そのままで、
草が生えたりして、
小高い山に見えたりします。
我歴は廃棄物ではなく誰かの家だったり、
大切なものだったり、
行方不明の方の手がかりだったりします。
震災後、嫌いになった、素敵だった漢字「絆」。
大切な人やものを、津波や地震でなくし、
「瓦礫」と呼ばれ、
全国から、
思いやりない言葉や行動で拒否される
被災された方たち、仲間たちを想い、涙が溢れてる夜です。
僕は、「放射能」による人災の加害者、という意識があります。
福島第一原発の事故、起こる前に、
もっともっと勉強して知ってたら、
原発をなくすことに人生すらかけれたはずでした。
いつの間にか「安全神話」をどこかで信じ始めていた自分。
罪悪感なく電気を使っていた自分。
だから、地震、津波、放射能の被害を受け、
まだまだ絶望的な状況が続く被災された方たちと共に、
人生をかけて歩んでいくと選択し、
覚悟しました。
「選択」しました。
誰かに頼まれたのでもなく、
強制的にやらされてるのではなく、
ましてお金をもらってる訳でもありません。
加害者である、という明確な意識があり、
自ら選択しました。
誰かのせいにして、文句ばかり言うのを止めました。
「笑顔」と「ありがとう」。
大槌町から発信している仲間がいます。
遠距離恋愛のようにシゲオさんと毎日電話したり、
とても愛おしいんです。
「愛」をもって、涙が吹いて、前を向きます。
もう国や利権とか、そういうのはいいんです。
震災でとてつもなく大きな傷を負った彼らが、
もうこれ以上傷つかぬように、声をあげます。
震災関連死。
絶望感で自ら命を絶ってしまう方がたくさんいます。
もし、もう一度、
震災直後のような
日本中、世界中の方々が、
被災された場所にある
様々な困難に、
何も惜しまずに力を注いで下さったら。
絶望感から自ら命を絶つ方が一人も出なくなるのではないでしょうか。
もう一人も出ないように。
もう悲しみが増えないように。
ただそれを祈っています。