「生きる力」とは
「こうやって来てくれるだけで、生きる力もらってるっすよ」
岩手県大槌町にある「おらが大槌復興食堂」で出会い、
意気投合し、2晩連続で、一緒にお酒を飲み、
同じ大槌町にある、瓦礫を集めて作ったおしゃれなレストランバー「APE」に移動中に、
漁師の阿部力さんが言ってくれた言葉です。
「生きる力」
宿泊客を救った女将、として、何度かテレビで見ていた、
釜石市にある「宝来館」の女将さん。
2階部分まで津波で被害を受け、
自らも津波にのまれ、奇跡的に助かり、
それでも、目の前が海の絶景の場所に再び、宝来館を再開させ、
まだ、エレベーターや部屋の鍵が使えないことを
何度も何度も謝りながら、
僕らを泊めてくれました。
帰り際に、STAND WAVEのCDを手渡し、
今、被災した子どもたちや、被災された場所を訪ねながら
音楽を届けている話をすると、
涙を拭きながら色々とお話をしてくれました。
従業員の方が、津波の傷が癒えず、半分の方が復帰出来ず、
復帰した方でも、午前中しか働けなかったり、
皆さん、とても心に大きな傷を抱えながら、
その人たちの、そして宝来館のある地区の子どもたちや将来を
必死に探し続ける女将さん。
話している途中から、顔が変わり、
とてつもなく強い芯と決意を持って宝来館を再開したことを教えてくれました。